住宅トップランナー制度とは
一定規模以上の住宅供給事業者に対し、省エネ性能の高い住宅の供給を促す制度である。
本制度は、建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律(建築物省エネ法)に基づいて運用されており、住宅分野における省エネルギー化を促進し、脱炭素社会の実現を図ることを目的としている。
■住宅トップランナー制度の仕組み
住宅トップランナー制度は、「トップランナー基準の設定」「報告制度」「国による指導・助言・公表」の3つを柱として運用されている。
(1)目標基準(トップランナー基準)の設定について
住宅の外皮性能や一次エネルギー消費量などを踏まえ、国が基準を設定する。
【目標基準】
・外皮基準:事業者が供給するすべての住宅に求められる基準
・一次エネルギー消費量基準:事業者が供給する住宅全体の平均的な省エネ性能に関する基準
近年は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及を見据えた基準の変更や、戸建住宅への太陽光発電設備の設置目標が定められている。
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(2)報告義務について
対象事業者は、国に対し、自社が供給した住宅の省エネ性能や供給実績を報告する義務を負う。
国は、報告内容をもとに事業者の取組状況や基準達成状況を確認する。
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(3)国による指導・助言・公表
事業者からの報告内容を踏まえ、国は必要に応じて事業者に対し、指導や助言を行う。
基準達成に向けた取組が著しく不十分な場合には、勧告が行われることがあり、勧告に従わない場合にはその旨が公表されることもある。
■住宅トップランナー制度の対象事業者
住宅トップランナー制度の対象事業者と対象戸数は次のとおりである。
(1)分譲戸建住宅供給事業者
自ら建設した戸建住宅を年間150戸以上分譲する事業者。
大手ハウスメーカーや分譲住宅事業者などが該当する。
(2)注文戸建住宅供給事業者
注文住宅を年間300戸以上請け負う住宅事業者。
大手ハウスメーカーなどが対象となる。
(3)賃貸アパート供給事業者
賃貸アパートを年間1,000戸以上建築し、供給する事業者。
(4)分譲マンション供給事業者
分譲マンションを年間1,000戸以上建築し、供給する事業者。
■まとめ
住宅トップランナー制度は、一定規模以上の住宅供給事業者に対して省エネ性能の向上を促す制度である。
脱炭素社会の実現に向けて、現在は外皮性能や一次エネルギー量の基準強化や太陽光発電設備の設置目標が定められていることから、本制度を中心に、ますます住宅分野の脱炭素化が推進されていくと考えられる。

