2026年7月14日(火)配信
国交省や大手ゼネコンが導入を勧めている「猛暑期の現場作業は6時間」の件ですが、一見すると職人達の健康面を配慮した良い施策に思えますが、実際には色んな課題があるようですね。
このニュース、業界的にそこそこ大きかったのでSNSでも職人達を中心にいろんな声が挙がってます。
ご紹介しましょう。
まず、職人の体調面についてはこんな意見が。
▶7時に入るには(6時30分には現場集合)朝4時とか下手すれば3時台とかに起きて移動を始める必要がある。
▶これ、もはや日勤ではなく、実質的な夜勤か超早朝労働。
▶睡眠や生活リズムが狂って体調を崩す。
▶夜明け前起きで睡眠不足なり、かえって熱中症や事故のリスクが高まる。
猛暑の時間帯を避けた昼頃までの6時間作業にするので、どうしても朝はこれまでより更に早くなります。こういう意見は当然出るでしょうね。
更には、
▶家族との生活が破壊するかも。
▶13時に現場を追い出されたところで、夏の最も暑い時間帯(14時〜)に、ギュウギュウ詰めの車や炎天下の交通機関で帰宅を余儀なくされる。
▶一番暑い時間に工具や荷物を持って移動させる方が拷問。
といった声も聞かれます。
賃金面でも不安は多いようですね。
▶日給制の職人は、大林の現場に行くと労働時間が減って給料が下がるんじゃないか。
▶稼げない現場には行かないから、6時間現場には行かなくなる。
▶優秀な職人から順番に通常通り8時間働かせてくれる他社の現場へ逃げ出すだけ。
▶職人に対する事実上の兵糧攻めだな。
▶週休2日制と同じで日給月給制をそのままにしてやっても意味がない。
大林組をはじめとした大手ゼネコンなら、6時間作業にしてもある程度金銭的な担保はしてくれそうですが、まあ職人からしたら不安になるのは当然でしょうね。
施工する現場での課題も挙げてます。
▶早朝は電車の始発が限られていたり、資材を運ぶトラックの物流網が動いていなかったりするため、7時スタートは現実的ではない。
▶7時に前倒しすることで、早朝からの重機音や作業音に対する近隣住民からの騒音苦情(クレーム)が確実に増える。
この辺の課題は施工する場所がどこか?にもよるでしょうが、誰でも普通に思いつきますね。
職人だけではなく、施工管理をする監督についても、こんな意見があります。
▶監督は片付けや翌日の準備などで建前は13時終了でも、結局夕方まで現場に居残ることになるのではないか。
▶要するに労働時間が増えるだけになる気がする。
もう目に浮かびますね。笑
この6時間作業の施策って監督のことは二の次でしょうから。
で、この施策の一番の課題というか問題点が工期です。
夏場の一時期を6時間作業にするわけですから、当然ながら工事の作業量・施工量が減ります。
日建連(大手ゼネコンの団体)や大林組は、夏に作業時間を減らした分は、それ以外の時期に作業時間を増やして賄うという主旨のことを言ってます。
ま、そりゃそうでしょうね、じゃないと工期は守れないでしょう。
で、この件に対してはこんな声が挙がってます。
▶下請けは他のゼネコンの現場も掛け持っている。大林組の都合だけで秋や冬に拘束時間を延ばされたら他現場の仕事が飛ぶ。
▶大林組は、涼しい時期に時間を延長して年間で調整するそうだが、秋や冬に過密スケジュール(残業づくし)になって現場が崩壊する。所詮先送り。
▶結局、現場の工期が厳しくなれば、帳尻を合わせるために下請けがタダ働きや深夜労働で埋めるしかなくなる。
夏の猛暑は避けられるけど、結局はどこかにそのシワ寄せが行くんだよ!
SNSはそう言ってる気がしますね。