都市再生特別地区とは
既存の用途地域や容積率などの規制を適用除外とし、自由度の高い都市計画を個別に定めることができる制度である。
本制度は、都市再生特別措置法第36条に基づき指定されており、自治体のホームページや都市計画図で確認できる。
■都市再生特別地区の概要
(1)対象区域
都市再生緊急整備地域内で、都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図る必要がある区域。
(2)都市再生特別地区の決定方法
都道府県が都市計画手続を経て決定する。
都市開発事業者による提案制度によって民間主導で計画を進めることも可能である。
(3)都市再生特別地区で除外される主な規制
次の規制が適用除外となる。
・用途地域および特別用途地区による用途制限
・用途地域による容積率制限
・斜線制限
・高度地区による高さ制限
・日影規制
(4)都市再生特別地区で定められる内容
都市機能を強化する大規模開発ができるよう、次の項目を自由に定めることができる。
・誘導すべき用途(必要な場合)
・容積率の最高限度(400%以上)、最低限度
・建ぺい率の最高限度
・建築面積の最低限度
・高さの最高限度
・壁面の位置
■代表的な事例(東京都の都市再生特別地区)
東京都では、拠点ごとに明確な役割を設定し、エリア単位でまちづくりが進められている。
・大手町・丸の内・有楽町エリア
官民協働によるまちづくりが進められているエリアで、都市機能の更新とにぎわい創出を同時に実現する取組が進められている。
【主な内容】
東京駅日本橋口前に大規模広場(7,000㎡)を整備し、ホール・オフィス・商業機能を備えた複合施設の開発
・日本橋エリア
歴史・文化と調和させ、地域の価値を高める取組が進められている。
【主な内容】
重要文化財の保全・活用や江戸の街並みを意識した景観形成、日本橋川沿いの水辺空間の再生
・渋谷エリア
渋谷駅を中心とし、都市の回遊性と利便性の向上を実現する取組が進められている。
【主な内容】
複数の再開発プロジェクトの連携や歩行者ネットワークを立体的に再編(地上・地下・デッキ)
都市再生特別地区は、都市再生を目的に規制を柔軟化し、個別最適な都市開発を可能にする制度である。
一律の規制ではなく、地区ごとに最適なルールを設計できる点が最大の特徴である。
従来の画一的な規制から脱却し、民間の創意工夫を活かしたまちづくりを実現することで、都市の再構築や国際競争力強化に寄与する制度である。

