歩行空間ナビゲーションデータプラットフォーム(ほこナビDP)とは?
歩行空間のバリア情報やバリアフリー施設の情報をオープンデータ化し、行政・民間・研究機関・市民など多様な主体が協力して更新できるデータ基盤である。
■歩行空間ナビゲーションデータプラットフォーム(ほこナビDP)開設の背景
高齢化の進展や、車椅子・ベビーカー利用者、視覚障害者など、歩行空間における移動の課題は年々増えている。
さらに近年は自動配送ロボットや電動車椅子など、新しいモビリティが社会実装へ向けて広がりつつある。
こうした状況を背景に「誰もが自律的に安心して移動できる包摂社会」の実現を目指すため、歩行空間ナビゲーションデータプラットフォーム(ほこナビDP)が開設された。
■データの仕様
ほこナビDPでは、歩行空間に関する多様なデータを公開している。
中心となるのは次の3種類である。
(1)歩行空間ネットワークデータ
複数の情報を組み合わせて、バリアフリーな経路検索やロボット走行ルートが作成できる。
歩行経路のデータは、「リンク※1」と「ノード※2」により示される。
リンクとノードには次の情報(属性)が含まれる。
【リンクの属性】
・幅員
・縦断勾配(坂の傾斜)
・段差
・視覚障害者誘導用ブロックの有無
・信号機・階段・スロープ・エレベーター等の構造
・屋内・屋外の区分 等
【ノードの属性】
・緯度・経度
・階層数 等
※1 リンク:歩行経路そのもの
※2 ノード:結節点(交差点、階段入口、曲がり角、屋内外の境界など)
(2)バリアフリー施設データ
バリアフリー施設データでは、次の情報が整備されている。
・車椅子対応トイレ
・オストメイト対応設備
・授乳室
・ベビールーム
・エレベーター・エスカレーター
(3)3次元点群データ
3次元点群データは、歩行空間をレーザー計測した点群データで、歩行空間ネットワークデータを高精度に整備するための入力データとして活用される。
段差や勾配を自動抽出したり、ロボット用の走行環境として活用できる。
■活用事例
段差や勾配を避けたルートを案内するアプリや体力に合わせた移動を支援するサービスなど、幅広いサービスで実装が進んでいる。
【事例】
・車椅子・ベビーカー利用者向け経路案内アプリ
・高齢者向け“やさしい移動”ナビ
・視覚障害者向けナビゲーション
ほこナビDPは、歩行空間のバリア情報・施設情報を統合する国家的データ基盤であり、ナビアプリ・ロボット走行・スマートシティ・観光などさまざまな分野で活用されている。
今後、より多くの主体がデータ整備や更新に参加することで、誰もが移動しやすい社会の実現がさらに進むことが期待される。

