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特定荷主指定届出とは?

自社の事業において発生する貨物の輸送を物流事業者に委託し、一定規模以上の輸送量を取り扱う荷主を「特定荷主」といい、その指定を受けるための手続きである。
特定荷主の指定を受けると、中長期計画の提出と年1回の定期報告が義務付けられる。

■特定荷主の定義
本制度は、物流分野における省エネルギー化と効率化の促進を目的として設けられており、主に「省エネ法」と「物流効率化法」の二つの法律に基づいて運用されている。
それぞれの法律における特定荷主指定の目的と対象は次の通りである。

(1)省エネ法
目的:輸送に伴うエネルギー使用量の削減
対象:前年度の貨物輸送量が3,000万トンキロ(トン×輸送距離)以上の荷主

(2)物流効率化法(2026年4月から規制適用)
目的:トラック輸送における効率化とドライバー負担の軽減
対象:前年度のトラック輸送貨物量が9万トン以上 
   第一種※1・第二種※2 いずれかの立場で基準を超えれば対象となる。
  (※1 第一種:輸送を委託する荷主、※2 第二種:受け取る荷主)

■特定荷主指定届出のタイミング
特定荷主に該当する場合、基準を上回った年度の翌年度に届出の提出が必要となる。

(1)省エネ法 
 届出の締め切り:翌年度4月末日
 提出先:管轄地域の経済産業局長

(2)物流効率化法 
 届出の締め切り:翌年度5月末日
 提出先:荷主事業所管大臣

指定を受けた後、翌年度以降も基準値を上回る場合は再提出が不要である。
一方、基準値を下回る場合は、指定取消の申出を行うと特定荷主の指定を解除できる。

■特定荷主の中長期計画と定期報告
特定荷主に指定されると、省エネ法および物流効率化法のいずれか、または両方に基づき、中長期計画の作成・提出と取組状況をまとめた定期報告書の提出が義務付けられる。
それぞれの法律に基づいた中長期計画の内容や提出時期は次のとおりである。

(1)省エネ法の中長期計画
内容:省エネ目標、輸送手段の合理化、積載効率向上施策、体制整備、実施時期、教育活動など
提出時期:毎年6月末(優良事業者は5年間免除可)

(2)物流効率化法の中長期計画
内容:積載効率向上、荷待ち・荷役時間短縮、改善目標と実施時期、体制整備、評価方法など
提出時期:2026年度は10月末、以降は7月末(変更なければ5年に1回でも可)


このように、特定荷主指定届出は、企業の輸送実態を国が把握し、持続可能な物流体制を構築するための重要な仕組みである。
特定荷主の指定を受けることは、単なる行政対応としてではなく、物流を経営戦略の一領域として再構築する契機となる。

 


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