グリーンスチールとは?
鉄鋼製造過程で排出されるCO2の排出量を、従来の方法に比べて大幅に削減して製造された鉄鋼材料のことである。
■グリーンスチールの分類
グリーンスチールの国際的な定義は、現時点では統一されていない。
現時点で商品化されているものは、CO₂削減の考え方や算定方法の違いによって3つの仕組みに分類される。
(1)製造プロセスの改善などで削減したCO₂排出量を、製品ごとに割り当てる方式
(製品例)
・日本製鉄:NSCarbolex Neutral™
・神戸製鋼:Kobenable Steel
・JFEスチール:JGreeX™
(2)脱炭素化技術を導入して生産し、その製造工程での排出量を明示する方式
(製品例)
・SSAB:SSAB Fossil-freeTM steel
・POSCO:Greenate carbon reduced steelTM
(3)電炉で使用する電力のCO₂排出量を、再エネ証書などを利用して低減する方式
(製品例)
・東京製鐵:ほぼゼロ
■グリーンスチールの採用を進めるマスバランス方式
グリーンスチールの採用には、依然として高い製造コストが課題となっている。
そのため、現実的な移行手段として「マスバランス方式」の導入が広がっている。
【マスバランス方式とは】
鉄鋼メーカーが排出削減した温室効果ガス量を証書化し、特定の製品に割り当てて供給する仕組みである。顧客は、この証書を通じてScope3の排出量を削減したことを証明できる。
(出典:経済産業省 製造プロセスのCO2 発生量の表示・削減実績量などについて)
このように、グリーンスチールはあらゆる業界のカーボンニュートラルを支える基幹素材である。
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、今後は各業界で標準的に採用され、国内のみならず世界の鉄鋼生産の大半を占める素材として定着すると予想されている。

