土質改良技能者とは?
建設工事において、盛土・埋戻し・基礎地盤などの性状を改良し、安全かつ高品質な地盤をつくる専門職である。
■主な作業と役割
建設発生土など、そのままでは利用困難な土壌に対し、セメント系や石灰系の改質材を加えて物理的・力学的特性を改善する作業に加え、土質試験や品質管理も担う。
作業は、現場内で施工するケースのほか、プラントで土質改良を行い、改良土を現場に運搬するケースもある。
【主な作業】
・建設発生土や軟弱地盤への改質材の選定と攪拌混合
・粒度・pH・強度などの品質調整
・土質試験、配合試験、施工試験の実施
・土質改良後の品質管理(密度試験・強度試験など)
■土質改良技能者の能力評価とキャリアアップ制度
令和7年7月より、土質改良技能者は、キャリアアップ制度(CCUS)の能力評価(技能レベル判定)の対象分野に追加され、その能力は次の4段階で評価される。
(出典:国土交通省 能力評価基準 土質改良)
■レベル4 登録土質改良基幹技能者について
登録土質改良基幹技能者は、土質改良技能者の中でも最上位に位置付けられており、現場における施工統括・品質管理・作業指導などを行う上級職長である。
【登録土質改良基幹技能者の主な役割】
・元請技術者に対する施工方法等の提案・調整
・作業手順の計画と技能者の適正配置
・工程、品質、安全の計画立案・管理
・若手技能者への技術指導・安全指導
登録土質改良基幹技能者は、建設発生土の適正処理・有効利用という社会的課題を技術的に解決するキーパーソンであり、安全・品質管理の高度化を実現するため、配置が評価対象とされる場面も増えている。
