えるぼしとは?
女性活躍を積極的に推進している企業を認定する制度である。
■えるぼし認定制度の概要
女性活躍推進法に基づき、一般事業主行動計画の策定および届出を行った企業のうち、取り組みが優良と認められた場合に「えるぼしマーク」が付与される。
付与された「えるぼしマーク」は、求人広告や自社商品などに表示できるため、自社のPR活動に利用できる。
えるぼし認定にはグレードがあり、5つの評価項目の達成度によって4つのグレードに分かれている。
【えるぼし認定のグレード】
・第一段階:評価項目のうち、1~2項目達成
・第二段階:評価項目のうち、3~4項目達成
・第三段階:評価項目のうち、5項目全て達成
・プラチナえるぼし:5つの評価項目すべてにおいて、プラチナえるぼし基準を満たしている
また、認定を受けた企業は、達成実績を女性の活躍推進企業データベースに毎年公表することが義務付けられている。
■えるぼしの評価項目と認定基準
(1)採用
男女の採用競争倍率が同程度であること
または、女性正社員の割合が産業平均以上であること
(2)継続就業
女性の平均勤続年数が男性の平均勤続年数の7割以上であること
女性の継続雇用割合が男性の継続雇用割合の8割以上であること
(3)労働時間等の働き方
法定時間外労働及び法定休日労働時間の合計時間数の平均が、45時間未満であること。
(4)管理職比率
管理職である女性の割合が産業平均以上であること
または、直近3年度の女性の昇進割合が男性の8割以上であること
(5)多様なキャリアコース
直近の3年度において、次の項目の実績を有していること。
(大企業は2項目以上、中小企業は1項目以上の実績が必要)
①女性の非正社員から正社員への転換
②女性労働者のキャリアアップにつながる雇用管理区分の転換
③過去に在籍した女性正社員の再雇用
④30歳以上の女性の正社員採用
(補足)プラチナえるぼし認定基準について
プラチナえるぼしは、同じ評価項目であるが、(2)継続就業 (4)管理職比率 において、より高い水準が求められる。
■えるぼし認定を取得するメリット
・企業イメージの向上と採用強化
・離職率の低下
・公共調達で加点評価を受けられる
・低金利で融資が利用できる
対外的に女性が働きやすい職場であることをPRできるため、企業イメージの向上に繋がり、優秀な人材確保や、離職率の低下に寄与する。
また、公共調達において有利になる場合があるほか、働き方改革推進支援資金(企業活力強化貸付)を通常よりも低金利で利用できるため、設備投資や制度整備のコスト軽減が可能となる。
