登録道路等法面保護基幹技能者とは?
一般社団法人 全国特定法面保護協会が実施した講習を受け、試験に合格したものに与えられる資格である。
資格の有効期間は5年で、更新には所定の研修の受講と申請が必要である。
本資格は、2025年4月に登録基幹技能者制度における新たな職種として創設された。
登録基幹技能者制度は、現場の中核を担う職長級の技能者を評価・育成する制度であり、取得者は法面工事分野において、中核的な技能とリーダーシップを備えた人材としての活躍が期待される。
■資格取得のメリット
・経営事項審査(経審)での加点
・総合評価落札方式での評価対象
・建設キャリアアップシステムでの「レベル4」登録
・技能者としての社会的信用の向上
その他に、企業側にも次のメリットが期待できる。
・受注競争力が高まる
・現場の施工管理や人材育成の面での効果が期待できる
■受講資格
本資格は、技術の熟練度に加えて、安全管理や後進の指導能力も求められる。
現場を牽引する「上級職長」としての資質が問われるため、受講者は次のすべての条件を満たしている必要がある。
・法面工事に関する10年以上の実務経験(そのうち3年以上の職長経験)
・職長・安全衛生責任者教育の修了
・法面ロープ高所作業特別教育の修了のほか、次のいずれかの資格等を保有していること
①グラウンドアンカー施工士
②フルハーネス型安全帯使用作業特別教育
③玉掛け技能講習
④足場の組立て等作業従事者特別教育
⑤小型車両系建設機械(整地運搬積込機・掘削機)の運転(機体3t未満)特別教育
⑥小型移動式クレーン運転技能講習
⑦1級または2級土木施工管理技士補
・次の資格のいずれかを有するものまたは、表彰実績のあるもの
対象資格:のり面施工管理技術者、1級または2級土木施工管理技士、のり面ノズルマン技能者
表彰実績:のり面工に関わる青年優秀施工者不動産・建設経済局長顕彰(建設ジュニアマスター)
■講習・試験内容・合格基準
2日間の講習のあと、筆記試験が実施される。
【講習内容】
・工事現場における基幹技能者の役割
・OJT教育、工程管理、施工管理、品質・安全・原価管理
・法面工事に特化した専門知識(施工法、リスク対策など)
【筆記試験】
・択一式問題(25問)
・記述式問題(400字)
【合格基準】
両形式ともに60%以上
(参考:一般社団法人 全国特定法面保護協会「登録道路等法面保護基幹技能者 講習」)
