スモールコンセッションとは?
廃校や古民家などの身近な公的不動産(遊休資産)を活用し、地域課題の解決やエリア価値の向上を図る取り組みである。
PPP/PFI推進アクションプラン(令和5年改訂版)において、新たな分野として位置づけられた。
■従来のコンセッションとの違い
従来のコンセッションは、空港・道路など大規模インフラ(事業規模10億円以上)が中心であったのに対し、廃校・古民家など、小規模な資産を対象(事業規模10億円未満)とする点が大きな違いである。
■スモールコンセッションの特徴
・手続きが簡略化され、短期間でできること
・民間アイデアを積極的に採用できること
・廃校や古民家など、身近な遊休資産が対象であること
・事業規模が小さいこと(10億円未満)
大企業だけでなく、中小企業や地域住民も参画しやすい制度となっており、施設運営の効果が地域全体に波及することが期待されている。
■スモールコンセッション導入手法
地域のニーズや自治体の状況により、さまざまな手法が用いられている。
【導入手法例】
・コンセッション方式(PFI法)
・RO(リース・オペレート)方式
・賃貸借方式 など
■政府の取り組み
さらに多くの自治体や事業者が本制度に参画できるよう、政府は次の取り組みを進めている。
・手続きの簡素化支援
・マッチング支援
・補助制度の整備
本制度は、利活用されていない公共資産を官民連携で共創し、地域課題の解決とまちづくりを両立できる仕組みとして期待される。

【事例】岡山県津山市 町屋群を宿泊施設にリノベーション】
(出典:伝統的建造物を活用した宿泊施設~城下小宿 糀や~ | 津山市公式サイト)