土木工事電子書類スリム化ガイドとは?
土木工事における電子書類の作成・提出に伴う負担軽減を目的として策定された指針である。
関東整備局においては、令和7年3月に改訂版が示され、現在はVer.4の内容をもとに運用が行われている。
■Ver.3とVer.4の主な変更ポイント
Ver.3からVer.4への改訂により、次の点が整理・明確化された。
(1)工事書類の削減対象がより具体化
どの書類・どの資料が削減対象になり得るのかが、より具体的に示された。
【具体例】
・施工計画書に添付していた資料(詳細施工手順書・メーカーの技術資料一式・参考図や社内標準図)が施工方針の説明に不要であれば省略可能。
・すでに提出済みの資料と内容が重複する場合、再提出は不要。
(2)電子書類と紙書類の役割分担の明確化
電子を基本としつつ、紙の役割も整理された。
【具体例】
・工事打合せ簿・協議書
ASP上での電子管理を原則とし、紙での出力・押印・保管を前提としない。
・現場掲示用・作業用資料
現場で必要なものは紙出力してもよいが、提出・保管の正本は電子で提出・保管する。
(3)ASPを前提とした運用整理
ASPで共有していても別途提出を求められるケースが残っていたが、Ver.4ではASPを正式な情報共有・提出手段として位置づけ、業務の基盤として活用する考え方が示された。
【具体例】
・ASP上で確認できるものは、原則として再提出不要と整理された。
・ASPに写真・資料を登録すると、「提出」とみなされる運用が可能。
(4)検査・審査における確認ポイントの整理
検査段階で求められていた追加資料を減らすため、検査・審査の目的が明確に整理され、検査・審査は、成果と管理状況を確認する場であることが明文化された。
【具体例】
・完成検査の目的は、契約どおりに工事が完成しているかを確認することである。
そのため、成果物や契約内容の確認に不要な資料は、確認対象外とされる。
・出来形・品質管理資料は、施工が適切に管理されていることを確認するための資料である。
したがって、管理状況が確認できる範囲での資料提出を基本とする。
またVer.4では、現場で頻発していた課題である「誤った指摘・過剰対応」への考え方についても明記されている。
このように、土木工事電子書類スリム化ガイドは、現場実務者へのアンケート調査結果を踏まえ、より現場で運用しやすい形式へ改訂が行われている。
本指針を活用し、受発注者間の働き方改革がより一層推進されることが期待される。

