港湾海洋調査士とは?
港湾海洋調査士とは、港湾および海岸、海洋に係る調査の管理技術者・照査技術者である。業務全体を指揮・監督し、調査計画を作成し、実施内容の確認、データの解析・考察を行う。
港湾海洋調査士は次の6部門がある。
①深浅測量
②危険物探査(磁気探査、潜水探査)
③土質・地質調査(土質・音波探査)
④環境調査(水質・底質、生物調査、流況調査)
⑤気象・海象調査(気象、波浪、潮位、流況調査)
⑥総合
一般社団法人海洋調査協会が主催する試験に合格し、登録した者に資格が与えられる。
資格の有効期限は5年間、更新するには日頃から研修や講習を受け、実務を積み重ねるなど、研鑽を積む必要がある。
■受験資格
【総合部門以外】
次の①~③を満たす者が受験可能である。
①港湾海洋調査士補の資格、または他部門の港湾海洋調査士の資格を持っていること
②受験年度から10年前の年度までの評価期間の内、実務経験CPDポイントが
・大卒1年間に30ポイント以上×5年分
・その他1年間に30ポイント以上×8年分
あること
③港湾海洋調査士補の資格を取得した受験年度から数えて、大卒は5年・その他は8年を経過した年度から受験可能
【総合部門】
次の①~③を満たす者が受験可能である。
①一部門以上の港湾海洋調査士資格所有者で資格取得後、5年以上の実務経験がある
②受験年度から10年前の年度までの評価期間の内、実務経験CPDポイントが、1年間に30ポイント以上×5年分の複数の港湾海洋調査士の部門にまたがる実務経験がある
③3年以内に港湾海洋調査士の資格で公共、公益部門に係る港湾、海岸、海洋調査業務で管
理技術者又は同等以上の立場で業務に従事した経験を有すること
※CPDとは、Continuing Professional Development(専門職能継続学習)制度
有資格者である技術者がセミナーや講習を受講することにより、「CPD単位」が受講者に与えられる
■試験概要
受験料:23,000円(税込み)
試験内容:
【総合部門以外】
・選択解答試験:選択式20問
・論文記述試験:主問は800字程度、副問は600字程度で記述(主問と副問は異なる分野から選択)
・15分程度の口頭試問
【総合部門】
・選択解答試験:選択式30問
・論文記述試験:1題1000字程度
・25分程度の口頭試問(受験前に経験論文を提出・後課題をメールにて提示)
■登録
試験に合格した者が、登録を行うことで認定証が交付される
登録料:10,000円(税込み)
■資格取得のメリット
地質技術者、海洋調査士、環境調査員などの職種への転職に有利
■合格者数
2021年度の港湾海洋調査士の合格者は以下の通りである。
①深浅測量:10名
②危険物探査:3名
③土質・地質調査:5名
④環境調査:11名
⑤気象・海象調査:2名
⑥総合:1名