都市型DACとは
ビルや商業施設などの都市空間にDAC装置を設置し、空気中のCO₂を直接回収して利活用する技術である。
従来のDACは大規模設備を前提とするケースが多いが、都市型DACは小型・分散型の装置を設置し、回収したCO₂をその場または近くで利用する点に特徴がある。
【DACの意味】
・D:Direct(直接)
・A:Air(空気)
・C:Capture(回収・捕捉)
■都市型DACの仕組み
都市型DACの仕組みは次のとおりである。
①建物内や都市空間の空気を取り込む
②分離膜や吸着材などを用いてCO₂を分離・回収する
③回収したCO₂を植物栽培、建設材料への固定化、燃料や化学品の原料などに活用する
■建物に導入するメリット
建物に都市型DACを導入するメリットは次のとおりである。
・回収効率の向上
室内空気は外気よりCO₂濃度が高くなる場合があるため、回収効率の向上が期待できる。
・空調負荷の低減
外気導入量を抑えられれば、空調負荷の低減につながる可能性がある。
・CO₂の回収拠点としての活用
人が集まる建物をCO₂回収拠点として活用できる可能性がある。
■都市型DACで回収したCO₂の活用
都市型DACで回収したCO₂は次の用途での活用が見込まれている。
・植物栽培への利用
・炭酸水や炭酸シャワーの原料
・メタンガスなどのエネルギー源への変換
・セメントやコンクリートへのCO2固定化
これらの活用方法は、実証や技術開発が進められている段階にある。
建設業においては、回収したCO₂をセメントやコンクリートへ固定化することで、建設材料分野の脱炭素化につながる技術として期待されている。
■まとめ
都市型DACは、都市の建物や施設をCO₂の回収・利活用拠点に変える技術である。
開発段階の技術であるが、回収したCO₂は、植物栽培や炭酸水、燃料化、セメント・コンクリートへの固定化など、さまざまな用途での活用が期待されている。

