建造物保全技術者(国際建造物保全技術協会)とは
建造物の維持管理に必要な点検・調査に関する知識や技術を有することを認定する民間資格である。一般社団法人国際建造物保全技術協会が認定しており、建造物の点検・調査や現場管理を担う実務技術者として位置づけられている。
また、本資格の上位資格には「建造物保全上級技術者」と「建造物保全監理士」があり、技術者の役割や能力に応じた段階的な資格制度が設けられている。
■建造物保全技術者と上位資格との違い
国際建造物保全技術協会の資格制度では、技術者の役割や能力に応じて、次の3段階の資格が設けられている。
【役割】
・建造物保全技術者:点検・調査、現場管理
・建造物保全上級技術者:調査結果の診断・評価、技術者への指導・助言
・建造物保全監理士:建造物保全全体の監理、LCCマネジメント、
建造物保全技術者および建造物保全上級技術者への指導・教育
建造物保全技術者が主に「点検・調査」を担うのに対し、上級技術者はその結果をもとに建造物の健全度などを診断・評価する。建造物保全監理士は、さらに上位の立場から建造物のライフサイクル全般を管理する資格である。
■国土交通省登録資格としての位置づけ
建造物保全技術者および建造物保全技術者(トンネル)は、国土交通省登録資格として、橋梁(コンクリート橋)とトンネルの点検業務における担当技術者の資格に登録されている。
・資格の名称:建造物保全技術者
施設分野:橋梁(コンクリート橋)
業務:点検
・資格の名称:建造物保全技術者(トンネル)
施設分野:トンネル
業務:点検
(出典:一般社団法人 国際建造物保全技術協会)
■建造物保全技術者の受験資格と資格取得までの流れ
受験に必要な実務経験と資格取得の流れは次のとおりである。
【実務経験】
建造物に関する点検・調査などの実務経験が5年以上であること
【資格取得の流れ】
①資格審査申請書を提出する
②Web講義やテキストで学習する
③建造物保全技術者資格試験を受験する
④試験に合格すると資格が付与される
■建造物保全技術者の有効期間および更新
建造物保全技術者は、資格取得後も継続的な技術研鑽が求められる。
資格を更新するには、更新講習を受講し、理事の承認を得る必要がある。
更新の承認にあたっては、有効期間中の活動・実績なども考慮される。
・有効期間:3年
・技術研鑽の内容
・有効期間中に協会が主催する講習会などに1回以上参加する。
・年間20単位以上のCPDS単位を取得すること
■まとめ
建造物保全技術者は、建造物の点検・調査や現場管理に必要な知識・技術を認定する民間資格である。
国土交通省登録資格として、橋梁(コンクリート橋)やトンネルの点検業務における担当技術者の資格に登録されており、建造物の維持管理に関わる技術者の専門性を示す資格の一つとなっている。
また、上位資格として建造物保全上級技術者や建造物保全監理士が設けられており、診断・評価や建造物保全全体の監理を担う技術者まで、段階的に専門性を高めることも可能である。
参考:建造物保全技術資格制度

