#082 総理も言ってるし残業もっとさせて!

カテゴリ
建設企業向けメールマガジン 
タグ

株式会社ライズ

B!
2025年12月5日(金)配信


大手ゼネコンの団体である日本建設業連合会(日建連)のトップが、11月26日の記者会見で建設業の「残業規制の緩和」を訴えてますね。


会長がこう言ってます。


「建設産業は、一品生産で工場のような働き方はできず、なおかつ屋外での仕事は天候に左右されやすい。そもそも画一的な規制は建設業にそぐわない」


「この間、われわれも規制対応に一生懸命取り組んできたが、一方でもっと働きたいという若者たちもいると聞く。また、夏の酷暑は休み、働けるときにまとめて働きたいといった話も出ている。


多様なニーズにどう応えるか。日建連としても内部で検討し、必要に応じて要望なども行っていきたい」


また副会長も、


「画一的な規制では、経済活動を妨げてしまう面がある。われわれとしても、データに基づき、こうあってほしいという提案を行うべきだと思う」とし、(日給制の職人が)土曜休みで収入が減る分を平日早朝の残業で補てんするなどの働き方を示してます。


建設業の残業規制緩和は、これまでも群馬建協の会長はじめ、いくつかの業界団体が声をあげてきましたが、業界を代表する大手ゼネコン団体のトップが記者会見などでハッキリとものを言ったのは大きな転換になるかも知れませんね。


まあそもそも、「現地生産・屋外作業・一点モノ」という建設業の特性を考えれば、他の産業と同じ労働時間環境というのはやっぱり難しいですよね。


でも日建連トップのこの発言は、正直いって高市総理が残業規制の緩和を検討するよう厚生労働大臣に指示したことがキッカケでしょうね。


建設業界としては従来から残業規制の緩和はして欲しかったでしょうが、この働き方改革全盛のときに「残業をもっとさせて欲しい!」とはさすがに言えなかったでしょう。


でも高市総理になって、更にその総理自身が実質的な「残業規制の緩和」を指示したことで、建設業界団体としても、このときとばかりに言ったのかも知れません。(笑)


「私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる。働いて、働いて、働いてまいります。全員に馬車馬のように働いてもらう。」


って言い放つ高市総理ですから、建設業界としても渡りに船って感じなんでしょう。残業規制の緩和、どこまで進むのか、いや進まないのか、これからが見ものですね!


建設企業向け ✉️ メールマガジンは、
建設の時事ネタを中心にニッチな情報をお届けしています。

以下フォームよりお申し込みいただければ、
ほぼ隔週で最新のメールマガジンをお送りします。

▶ https://www.rise-jms.jp/mailmagazine_form.html

関連記事

#081 建設職人、弁護士より高収入!

2025年11月28日(金)配信11月2日のNIKKEI記事、【米国で「ブルーカラービリオネア」現象、AI発展で潤う肉体労働者】が話題になってますね。米国マンハッタンに住む弁護士が、自宅アパートの天井...

#080 工事契約「請負」が無くなる?!

2025年10月31日(金)配信これからの建設業政策の方向性について議論する「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」というものを国土交通省が今年から開催しています。今年6月に第1回が行われ、10月ま...

#079 スーパーゼネコンの株価は2倍に!

2025年10月29日(水)配信日経平均株価が今日(2025.10.27)初めて5万円の大台を超えました。いや凄いですね、総理大臣が変わるとこんなにも変わるのかと思うほどの株価上昇です。そもそも十数年...

#078 標準労務費とは?改正建設業法

2025年10月1日(水)配信2025年、年内に施行が予定されている改正建設業法ですが、その目玉は何と言っても「標準労務費」でしょう。今更ですが標準労務費とは一体何でしょう?お分かりの方もたくさんいら...

#077 スーパーゼネコンの地域採用

2025年9月9日(火)配信いま、建設業の人手不足はスーパーゼネコンも例外ではありません。大手ゼネコンの職員は全国転勤が基本ですが、それでは今どきの若者を採用できないということで、最近はいわゆる「地域...

スーパーゼネコン大林組の採用実績(全国型・拠点型)