#042 クレーンは3時までですよ!

カテゴリ
建設企業向けメールマガジン 
タグ

株式会社ライズ

B!
2024年3月8日(金)配信


いよいよ来月から建設業の残業規制スタートですが、
これ、建設業界のいろんな課題を浮き彫りにしていますね。


昨年あたりからニュースになっていますが、
クレーン業界がその特殊性から時間外労働の上限を運送と同じ
年960時間以内とする特例措置を数年前から要望しています。
主に移動式クレーンを指しているようですね。


移動式クレーンは当日の移動が多く現場作業を8時間すると、
回送時間がすべて残業となり、さらに出発前の点検や現場での
アウトリガーの張り出し、ジブセットなどの準備作業や片付け、
更に帰社後の報告などで、とてもじゃないが上限を守ることは
できない、そういうことみたいですね。


全国クレーン建設業協会の調査(2023年6月)によれば、
クレーン車の置き場から現場まで往復する1日当りの回送時間は
全国平均で1時間47分、3大都市圏や北海道で2時間を超え、
埼玉地区では3時間25分もかかっていたそうです。
結果、月当りの時間外労働は全国平均で57時間21分とのこと。


年960時間の特例措置を要望するのもうなずけます。
ただし当然ながら国はその要望を受け入れていません。


クレーン業界の団体は、国が特例措置を認めないとしたことで、
ゼネコンの団体である日本建設業連合会や建設業協会などに対し
当日作業の自走式クレーンについては、
「作業時間は8時~15時(昼休憩1時間)まで」にすることを
求めています。


これ、すごいですね。
クレーンは午後3時まで、それに昼休憩除けば実稼働は6時間です。


業界団体は、
「われわれの窮状に理解は示してくれるものの、具体的な対応が
見えてこない。」
と言っています。


「何もしてくれないんだから、作業は3時までにしますよ」
ってことでしょうね。もっともな話だと思います。


またクレーンは、オペレーターの人手不足と機種の大きさや性能などの
違いがあって交代制による残業削減も難しいそうです。


作業時間の短縮については、以前生コンの圧送団体もゼネコンなどに
要望してましたが、理屈はまったく同じですね。


建設業の残業規制は、ただ単に労働時間を規制するだけじゃなく
業界内の様々な課題を可視化させ各社に大きな影響を与えそうです。


建設企業向け ✉️ メールマガジンは、
建設の時事ネタを中心にニッチな情報をお届けしています。

以下フォームよりお申し込みいただければ、
ほぼ隔週で最新のメールマガジンをお送りします。

▶ https://www.rise-jms.jp/mailmagazine_form.html

関連記事

#094 夏の作業は6時間に!

2026年6月26日(金)配信「日本の夏は、もう今までのように作業するのは無理だよ!」7月8月の猛暑の中で行う工事作業は、以前から技能者(職人)の熱中症など体調面へのリスクがさんざん指摘されてきました...

#093 建設Gメン、どこをチェックする?

2026年5月22日(金)配信建設業法が改正され、新たに「標準労務費」が設定されたことで職人の労務費や賃金などを監視する「建設Gメン」が注目されてますが、彼らは一体どんな所をチェックするのでしょうか?...

#092 専任配置が不要になる?

2026年5月14日(木)配信これからの建設行政を議論する場である、国土交通省の「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」で、工事の専任技術者制度の見直しに関する話が出ていましたね。「チーム力の最大化...

#091 「ライザップ建設」ってどうなの?

2026年4月20日(月)配信あの「ライザップ」が建設業に参入するって話題になってますね。ライザップグループは4月14日、「RIZAP建設」を立ち上げたことを発表し、全国で約1900店舗を展開する「c...

#090 「月曜朝一で!」それ禁止です。

2026年4月6日(月)配信みなさん、「ワンデーレスポンス」や「ウィークリースタンス」って知ってますか?これ、公共工事を行う際の仕事上のルールとして国土交通省が推奨しているものです。ワンデーレスポンス...

#089 職人を直接雇用する団体です!

2026年3月30日(月)配信先日の「積水ハウス大工1000人雇用」ってニュースもそうですが、最近職人を直接雇用する元請会社の話題が多いですね。国土交通省の直轄工事の「元請」業者だけで構成される「直営...