#014 【新卒の離職率】建設業も悪くないぞ!

カテゴリ
建設企業向けメールマガジン 
タグ

株式会社ライズ

B!
2023年1月13日(金)配信


昨年の記事に引き続き、建設業の新卒離職率についてです。
厚生労働省が昨年(2022年)10月に公表した
「新卒3年以内の離職状況」(平成31年3月卒業者まで)資料からです。


建設業における高卒と大卒の3年以内離職率は前回書きましたが、
他業産業と比べると、やはり建設業の離職率は高いのでしょうか?
こちらがその資料です。


◆新卒3年以内離職率、建設業と他産業比較
https://www.rise-jms.jp/media/construction/a966


最新の平成31年値(3年以内離職率なのでH31が最新)で、
高卒と大卒のデータは以下の通りとなっています。


高卒の離職率は、全産業の平均が【35.9%】のところ、
建設業は【42.2%】で「6ポイント」ほど高くなっています。
全18産業中、建設業より離職率が低い(良い)のは10産業、
建設業より離職率が高い(悪い)のは7産業でした。


一方、大卒の離職率は、全産業の平均が【31.5%】のところ、
建設業は【28.6%】で「3ポイント」ほど低い結果になっています。
全18産業中、建設業より離職率が低い(良い)のは8産業、
建設業より離職率が高い(悪い)のは9産業です。

建設業の離職率って、
高卒は平均より高いですが、大卒は平均より低いんですよね、
ちょっと意外でした。


この調査結果には退職理由などの記載がありませんが、
高卒の離職率が、大卒のそれより高い理由は、


・高卒は技能職(職人)への就職も多く仕事のギャップが大きい
・大卒は人事・総務など事務系職もあり、その離職率は低い
・大企業は大卒採用が多く、企業規模が大きいほど離職率は低い
・そもそも753現象(前回記事参照)は加齢によって起きている


などが考えられます。
いずれにせよ、世間一般の建設業のイメージからすれば、
新卒の離職率はそんなに極端に高いものではないように思いますし、
それだけ業界として定着に取り組んできた結果なのかも知れません。


建設企業向け ✉️ メールマガジンは、
建設の時事ネタを中心にニッチな情報をお届けしています。

以下フォームよりお申し込みいただければ、
ほぼ隔週で最新のメールマガジンをお送りします。

▶ https://www.rise-jms.jp/mailmagazine_form.html

関連記事

#079 スーパーゼネコンの株価は2倍に!

2025年10月29日(水)配信日経平均株価が今日(2025.10.27)初めて5万円の大台を超えました。いや凄いですね、総理大臣が変わるとこんなにも変わるのかと思うほどの株価上昇です。そもそも十数年...

#078 標準労務費とは?改正建設業法

2025年10月1日(水)配信2025年、年内に施行が予定されている改正建設業法ですが、その目玉は何と言っても「標準労務費」でしょう。今更ですが標準労務費とは一体何でしょう?お分かりの方もたくさんいら...

#077 スーパーゼネコンの地域採用

2025年9月9日(火)配信いま、建設業の人手不足はスーパーゼネコンも例外ではありません。大手ゼネコンの職員は全国転勤が基本ですが、それでは今どきの若者を採用できないということで、最近はいわゆる「地域...

スーパーゼネコン大林組の採用実績(全国型・拠点型)

スーパーゼネコン大林組の新卒初任給(全国型・拠点型)

#076 職人の派遣を解禁して!by大手ゼネコン

2025年8月22日(金)配信建設業はこんなに人手不足なんだし、そそろそ職人の派遣を解禁したらどうなのか?国内の大手ゼネコンで構成される日本建設業連合会(日建連)が、先月7月に公表した「建設業の長期ビ...